ポーランド新工場でのヘッドアップディスプレイ量産開始 ~再生可能エネルギー使用100%、工場内クリーンルームレベルは“Class-7”の清浄度による高品質
当社は、ポーランド共和国・ウッチ県に設立、建設した新会社/新工場「ニッポンセイキ ポーランド社/NIPPON SEIKI POLAND Sp. z o.o.」(以下、NSPL)において、4月15日より量産を開始しました。量産の先頭モデルは、BMWグループ様向けのヘッドアップディスプレイになります。
ヘッドアップディスプレイは、ドライバーの視界内のフロントガラス等に、車速や警告、ナビゲーション表示などの様々な情報を透過的に表示するシステムです。ドライバーの視界移動を最小限にすることで、安全運転をサポートするとともに、運転の快適性を向上するシステムとして、欧州・米州を先頭に市場が拡大し、近年は中国においてもその市場が拡がりを見せています。
ポーランド新工場/NSPLは、拡大する欧州顧客向けビジネスにおいて、高い生産効率とともに物流コスト低減・在庫低減が見込まれます。又、欧州域内では、当社子会社の「ニッポンセイキ ヨーロッパ社/Nippon Seiki(Europe)B.V.」(オランダ)および「ユーケー エヌ・エス・アイ社/UK-NSI Co., Ltd.」(英国)と共に、設計~製造~販売までの一連の供給体制を充実させることによって、顧客サービスの向上、欧州におけるヘッドアップディスプレイ事業の競争力強化を図ります。
写真:ポーランド新工場 外観および全景(ポーランド ウッチ県)
NSPLの敷地面積は 約5.4ha、延床面積は 10,183㎡(2階建鉄骨造:1階 9,371㎡/主に製造、2階 812㎡/主に事務所)。2019年9月に建築工事着工し、2020年11月に工場完成。生産設備の設置とともに量産の準備を進め、このたび2022年4月の量産開始に至りました。当社グループとして初めて “使用電力 100%再生可能エネルギー” の工場として稼働し、そして当社グループのヘッドアップディスプレイ工場の中では最高のクリーンルームレベル “Class-7” としたことで、より高い品質の実現を目指します。
量産開始にあたり、NSPL小見明社長は、「NSPLでは、これまでに62名の従業員が採用され、日本精機本社 及び、欧州域内や米国の関係会社からの支援、指導・教育訓練のもと、高品質な製品生産の実現に向けて取り組んでまいりました。
このたびの量産開始により、高いクオリティの製品を供給できる体制が構築され、大変うれしく思います。今後も、ポーランドにおいて人材育成を図り、地域経済の発展、雇用創出にも貢献できるよう尽力してまいります」とコメントしました。
日本精機グループは、今後も市場の伸びが期待されているヘッドアップディスプレイ市場において、強みである光学設計・生産技術、設計から製造までの一貫した生産体制、顧客対応力/サポート力、グローバルに展開する開発拠点・製造拠点を活かし、安心・安全な車社会への貢献に努めてまいります。