日本精機、ヘッドアップディスプレイ事業の開発拠点を拡張
日本精機株式会社(本社:新潟県長岡市、社長:佐藤 守人)は、主にヘッドアップディスプレイ(以下、HUD)事業の開発強化へ向け、東京営業所/東京テクニカルセンターの入居する田端ASKAタワーを1フロア増床、東京R&Dセンターを開設し、東京に要素技術開発部門を配置致しました。合わせて、パイオニア株式会社が進めていたレーザースキャン方式(※1)HUDの基幹部品であるプロジェクター及びPGU(Picture Generation Unit)(※2)に関する知的財産(特許や設計開発結果)をパイオニア株式会社から取得するとともに、設計開発と製品化に係る人材を迎え入れました。
同ビルに、今回、顧客、サプライヤとの連携深化や優秀な人材確保を見据えた先端技術開発力の強化、及び、ソフトウェア開発の増大やヘッドアップディスプレイの受注拡大を見据えた製品開発力の強化を目的とし、約100名規模のフロア拡張、東京R&Dセンター開設及び東京テクニカルセンターの人員増強を行うことを決定致しました。主な業務として、統合コックピット開発、次世代HUD開発、製品開発強化等にあたります。東京R&Dセンター開設により、営業、要素技術開発、量産設計開発がより密に連携し、更に、顧客、サプライヤとの連携深化により、先端技術開発やソフト技術開発を発展させてまいります。
また、HUDの受注拡大と関連し、2019年7月1日、パイオニア株式会社よりレーザースキャン方式HUDの基幹部品であるプロジェクター及びPGUの設計開発及び製品化に係る知的財産の獲得及び人員を迎え入れることにより、HUDの広画角化、画像の品位性向上、低消費電力化への開発をしてまいります。
HUDは、ドライバーの視界内のフロントガラス等に、車速や警告、ナビゲーション表示などのさまざまな情報を透過的に表示するシステムです。ドライバーの視界移動を最小限にすることで、安全運転をサポートしまた快適性を向上するシステムとして、当社では1998年にGeneral Motors社にカーメーカー純正品として納入を開始しました。以後、欧州、米州顧客中心に採用を頂き、近年は、中国、日本メーカーへの採用も広げて参りました。今後、市場が拡大、更なる需要として広画角化と小型化ニーズが高まっていく見込みです。
当社の持つTFT方式(※3)、DMD方式(※4)での高い信頼性・表示品質技術に加え、高効率で色の再現性の高いレーザースキャン方式が加わることにより、ローエンドからハイエンドまでフルラインナップを揃えることになり、多様化するニーズにマッチした将来のHUDビジネスの拡大が期待されます。当社に必要な技術の取り込みと開発拠点強化を図り、更なる売上拡大及び安心、安全な車社会への貢献に努めてまいります。
※1 レーザースキャン方式=レーザービームをミラーで水平、垂直に走査し、
映像を描画する方式
※2 PGU(Picture Generation Unit)=画像生成ユニット
※3 TFT方式=LEDバックライトを液晶パネルに透過させ、映像を描画する方式
※4 DMD方式=LEDをDMD(Digital Micro mirror Device)に入射し、
DMDのON/OFFで映像を描画する方式
<東京営業所/東京テクニカルセンター/東京R&Dセンター入居 田端ASKAタワー>
<日本精機が開発を進めている次世代HUDの表示イメージ>
ルート案内などを道路に重ねた表示(AR)
奥行き感のある立体表示(3D AR)
<日本精機株式会社 会社概要>
社 名 | 日本精機株式会社 |
設 立 | 1946年12月24日 |
所在地 | 新潟県長岡市東蔵王2丁目2-34 |
資本金 | 14,494百万円 (2019年3月31日時点) |
売上収益 | 263,239百万円 (連結・2019年3月期) |
従業員数 | 14,663人 (連結・2019年3月末時点) |
社長 | 佐藤 守人 (代表取締役社長 社長執行役員) |
<東京テクニカルセンター概要>
開 設 | 2012年10月 |
所在地 | 東京都北区田端6-1-1 田端ASUKAタワー |
業務内容 | 四輪車用計器類の設計開発 |
<東京R&Dセンター概要>
開 設 | 2019年10月 |
所在地 | 東京都北区田端6-1-1 田端ASUKAタワー |
業務内容 | 次世代ヘッドアップディスプレイの要素技術開発、統合コックピット開発 |
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